縁まき



一人目の師匠、故野々下一幸の下に弟子入りしてすぐのことだからもう38年ほど前のことになる。爪は大事な道具だから伸ばしておくようにと、強く言われた。以来38年仕事をするときも、しない時も、手の指の爪を全部切ったことはない。今回縁まきをするとき、親指の爪が割れたので、仕方なく短く切った。縁まきをする時に爪がないとスピードが足りない。そうなると怒りっぽくなったり、余計なことを考えたりしてくる。親指の爪が短くなっただけなのに。


ともあれ縁まきは進んでいく亀甲部分も


網代部分も